先月のある火曜日の朝、私は激しい寒気と体の節々の痛みで目が覚めました。体温を測ると三十八度五分。喉の奥も焼けるように痛く、これは間違いなく感染したなと直感しました。かつてパンデミックの真っ只中に罹患した際は、検査は指定の場所で無料で受けられ、その後の食糧支援まで手厚かった記憶が鮮明に残っていましたが、法的な扱いが変わってからは初めての受診でした。フラフラになりながら近所の内科クリニックへ向かい、発熱外来のテントで待機することになりました。防護服を着た看護師さんに鼻の奥を細い綿棒で拭われ、十五分ほど待合室の隅で待っている間、私は不謹慎にも今の財布の中身を心配していました。会計に呼ばれ、手渡された診療明細書を見て、私は少しだけ戸惑いました。支払額は三千八百円。薬局でもらった解熱剤やうがい薬の代金を含めると、最終的には五千円を優に超える出費となったのです。明細書を詳しく読み解くと、コロナ検査費用として計上されている項目には、抗原検査実施料の他に免疫学的検査判断料という聞き慣れない言葉が並んでいました。三割負担でこの金額ですから、もし保険がなければ一万円以上の価値がある検査なのだと、改めて現代医療のコストを実感しました。かつての「無料」という感覚がいかに特殊な状況であったかを痛感すると同時に、これからは風邪を引くだけでこれだけの経済的負担が発生するのだという現実に、背筋が伸びる思いでした。診察の際、医師から「今は普通の風邪と同じ扱いですから、検査も自己負担が発生します」と丁寧に説明され、納得はしていましたが、実際に現金を支払う段階になると、健康管理がいかに最高の節約術であるかを思い知らされます。帰宅後、私は領収書を大切に保管し、来年の確定申告に備えることにしました。医師が診断のために必要とした検査であれば、このコロナ検査費用も医療費控除に合算できるからです。高い授業料だと思い、今後はより一層の手洗いうがいと、人混みでのマスク着用を徹底しようと心に誓いました。もし、今まさに高熱で病院へ行こうとしている方がいたら、保険証と数千円の現金を忘れずに持っていくことをお勧めします。あの時の窓口でのちょっとした驚きは、私にとってコロナ禍の終焉を物理的な重みとして実感させる、忘れがたい経験となりました。
突然の発熱で驚いたコロナ検査費用の実体験